IT資産管理とは?ハード・ソフト・クラウドを含む最新定義と実践ポイント
- FuvaBrain
- 11 時間前
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更新日:2025年12月1日

近年、企業のIT資産は従来のPCやサーバーだけでなく、クラウドサービス(SaaS)、モバイルデバイス、各種アカウント情報など、目に見えない形で爆発的に増加しています。
その結果、これらの資産を正確に把握し、適切に管理することは、コスト最適化やセキュリティリスク対策、内部統制の観点からますます重要性が高まっています。
この記事では、IT資産管理(IT Asset Management: ITAM)の最新定義とその重要性、そして具体的な課題を解決するIT資産管理ツールの機能とメリットまでを、わかりやすく解説しながらご紹介します。特に、テレワークやハイブリッドワークが定着する現代におけるIT資産管理の実践ポイントを押さえ、効率的かつ安全な情報管理体制の構築を目指しましょう。
目次
IT資産管理の基本概念:整理・管理・活用
従来の範囲(PC・ソフトウェア台帳管理)と限界
クラウド/SaaS/アカウントまで広がった最新の管理領域
IT資産管理ツールの目的と必要性:なぜ今注目されているのか?
コスト最適化:TCO削減とライセンス適正化
内部統制・コンプライアンス対応(監査・ISMS)
労務リスク対策:実働ログと勤怠乖離のチェック
セキュリティ強化:脆弱性/未許可デバイスの排除
IT資産管理台帳
ソフトウェアのライセンスチェック
外部記録媒体の制御
セキュリティリスクの可視化
手作業から解放される「管理工数」の大幅削減
リアルタイムな状況把握による経営判断の迅速化
シャドーITの発見と全資産の「見える化」
IT資産管理のスタートに最適な『Eye "247" Work Smart Cloud』
利用状況の可視化により、コストの最適化が可能
テレワーク環境に対応!労務管理を支援
専任者でなくても運用できる分かりやすいUI
安心のセキュリティ環境を提供
■ IT資産管理とは?従来の概念と最新定義
IT資産管理(ITAM:IT Asset Management)とは、企業が保有・利用するIT資産を把握・管理し、適切に活用するための仕組みやプロセスを指します。ここでいう「IT資産」には、PC・サーバーといったハードウェアだけでなく、ソフトウェアライセンス、クラウドサービス契約、業務アカウント情報といった、目に見えないデジタル資産も含まれます。
従来はハードウェアやソフトウェアの台帳管理が中心でしたが、近年はテレワークの普及により、クラウドサービスやSaaS、アカウント情報など管理対象が大きく拡大しています。
IT資産管理は、コスト削減やセキュリティ対策、内部統制の強化に直結するため、現代の企業経営に欠かせない取り組みとなっています。
IT資産管理の基本概念:整理・管理・活用
IT資産管理の基本は、社内に存在する全てのIT資産を「整理」し、適切に「管理」し、業務や経営に「活用」することです。まず、どのような資産がどこに、誰が利用し、どのような状態で存在しているかを明確にします。次に、資産の利用状況やライフサイクルを一元的に管理することで、不要なコストやリスクを排除します。最後に、得られた情報をもとに、IT投資の最適化やセキュリティ対策、業務効率化などにつなげることが求められます。
整理:資産を正確に把握し、棚卸しを行う
管理:利用ルールや契約、セキュリティ状態を適切に維持する
活用:データに基づき、最適な投資や運用改善につなげる
特に、ライセンスやSaaSなど形がない資産も増えているため、可視化と継続的な棚卸しが極めて重要です。
従来の範囲(PC・ソフトウェア台帳管理)と限界
従来のIT資産管理は、PCやサーバーなどのハードウェアと、インストール型ソフトウェアの台帳管理が中心でした。製品名・バージョン・台数・ライセンス数などをExcelでまとめ、年に数回棚卸しを行う運用が一般的でした。しかし、この伝統的な管理手法は、以下の変化によって限界を迎えています。
情報が更新されず、実態と乖離しやすい(“棚卸し時だけ”の管理)
Excelの属人化により、情報がブラックボックス化
リモートワークや拠点分散による端末把握の難易度上昇
インストール不要のクラウドサービス利用が増え、台帳管理の限界が顕在化
つまり、情報資産の増加と働き方の変化により、記録するだけの管理では対応できなくなり、日々の利用状況やアクセスログを踏まえた「動的な管理」へ移行が求められています。
クラウド/SaaS/アカウントまで広がった最新の管理領域
現在は、Microsoft 365やGoogle Workspace、Salesforceなど、SaaSの利用がビジネスの中心となっています。これに伴い、IT資産管理の対象は大きく拡大しています。従来の台帳管理だけでは不十分となり、IT資産管理ツールの導入や自動化が不可欠になっています。最新のIT資産管理は、物理資産だけでなく、クラウドサービスの契約内容やアカウント、利用権限といったデジタル資産まで含めて、一元的に把握・管理することが求められています。
管理対象に含まれるものの例:
SaaS契約情報(プラン・利用ID数・更新日)
ユーザーアカウント情報(アカウント発行・権限・退職者アカウント管理)
アクセスログや利用ログ(不正アクセス・情報持ち出しの把握)
端末状態(パッチ適用状況、セキュリティ製品稼働状況)
特にハイブリッドワークでは、従業員が自宅や外部環境からアクセスすることが増え、デバイスの所在や利用状況が見えなくなるリスクがあります。そのため、端末だけでなく、クラウドサービス+アカウント+操作ログを一体的に管理することが不可欠です。
■ IT資産管理ツールの目的と必要性:なぜ今注目されているのか?
コスト最適化:TCO削減とライセンス適正化
IT資産管理ツールの導入は、総保有コスト(TCO:Total Cost of Ownership)の最適化に直結します。
企業では、利用頻度が低いソフトウェアや、契約更新後に実際には使われていないSaaSアカウントなど、見えないコストが積み上がりやすい状況です。
適切なツールを使うことで、以下の効果が期待できます。
未使用ライセンスや遊休端末の早期発見
SaaSアカウントの利用状況モニタリング
必要なソフトウェアへの適切な投資判断
たとえば、ある企業では、従来Excelによる棚卸しでは把握できなかった未利用ライセンス50件以上を削減し、年間数百万円のコストを削減した例もあります。ツールによる自動可視化は数百万~数千万円規模の無駄な契約費用を削減し、継続的なコスト最適化につながります。
内部統制・コンプライアンス対応(監査・ISMS)
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証取得や、取引先からのセキュリティチェック、不正競争防止法などの監査対応において、IT資産の正確な管理は不可欠です。IT資産管理は、「誰が」「何を」「いつまで利用しているか」の記録を明確にし、内部統制(組織の健全な運営を維持するための仕組み)を強化することで、社会的信用の維持に大きく貢献します。加えて、情報漏洩や不正利用のリスクを低減し、企業の信頼性向上にもつながります。
労務リスク対策:実働ログと勤怠乖離のチェック
IT資産管理ツールは、従業員のPC利用ログやアプリケーションの稼働状況を記録でき、業務実態の把握にも活用できます。特に近年では、IT資産管理は単なる設備管理にとどまらず、労働時間管理との連携が重要視されています。
テレワークの普及により、申請上は勤務していない時間帯に実際には作業を行っていた、あるいはその逆といった「勤怠乖離」のリスクが増えています。こうした課題に対応するため、IT資産管理ツールのログ機能を活用することで、
PC操作ログと勤怠データの突合
早朝・深夜作業の検知
長時間労働リスクの早期把握
といった対策が可能です。これにより、長時間労働の防止(労務コンプライアンス)と不正勤務抑止の両立を実現します。
セキュリティ強化:脆弱性/未許可デバイスの排除
サイバー攻撃は高度化・巧妙化し続けており、企業にとってIT資産管理はセキュリティの最前線と言えます。特に、管理されていないデバイス(未許可デバイス)や、最新のセキュリティパッチが適用されていないソフトウェア(脆弱性の放置)は、ランサムウェアなどの攻撃を受ける大きなリスク要因です。
IT資産管理ツールを導入することで、以下のような対策が可能になります。
OS・アプリのパッチ適用状況の可視化
未許可端末・USBデバイスの検知
セキュリティソフト無効化のアラート
これらにより、ゼロトラスト時代に求められる基盤的なセキュリティ対策を実現できます。万が一インシデントが発生した場合も、ログを基に状況を迅速に把握し、原因究明や影響範囲の特定に役立ちます。
■ IT資産管理ツールに不可欠な「基本機能」とその課題解決効果
IT資産管理ツールには、企業のIT資産を正確かつ効率的に管理するための「基本機能」が備わっています。これらの機能は、資産の棚卸し・ライセンス管理・セキュリティ対策という3つの大きな課題を解決し、IT運用の最適化に貢献します。
それぞれの機能がどのような役割を果たし、どのような効果をもたらすのかを詳しく解説します。
IT資産管理台帳
IT資産管理台帳は、社内に存在するPCや周辺機器、ソフトウェアなどの情報を一元的に整理・管理する機能です。単なる一覧表ではなく、資産の利用者、設置場所、利用状況、契約情報など、ライフサイクル全体に関わるデータを継続的に集約・更新できます。
従来のExcelによる手作業管理では、更新漏れや属人化が発生しやすい点が大きな課題でしたが、IT資産管理ツールを導入することで端末情報が自動収集され、常に正確なデータを保つことが可能になります。その結果、棚卸作業の効率化や無駄な資産購入の抑制、監査対応の迅速化など、運用全体の生産性向上が期待できます。
ソフトウェアのライセンスチェック
ソフトウェアの利用状況を正しく把握し、適切に管理することは、コスト最適化とコンプライアンス維持の双方で非常に重要です。
ソフトウェアのライセンスチェック機能を活用することで、インストールされているソフトウェアの種類や利用状況を自動で収集し、ライセンス数の過不足や不正インストールを早期に把握できます。これにより、未使用ライセンスの整理や適正なライセンス数の見直しが進み、無駄なコストの削減と法令順守の強化につながります。
外部記録媒体の制御
USBメモリや外付けHDDなどの外部記録媒体の利用を制御する機能は、情報漏洩リスクを確実に抑えるうえで欠かせない要素です。外部記録媒体の使用を全端末で一律に禁止・制限したり、特定部門や特定ユーザーのみに利用を許可するなど、柔軟な運用ルールを設定できます。これにより、内部不正や誤操作による情報流出リスクを大幅に軽減でき、特に機密情報を扱う企業にとっては非常に重要なセキュリティ対策となります。
セキュリティリスクの可視化
セキュリティ対策を強化するには、現状のリスクを正確に把握することが重要です。IT資産管理ツールは、OSやソフトウェアのバージョン、パッチ適用状況、セキュリティ設定の有無などを自動で収集し、脆弱性を可視化します。これにより、優先的に対処すべきリスクが明確になり、対応の抜け漏れを防ぐことができます。また、ウイルス対策ソフトの稼働状況や不審な操作ログの監視も一元化でき、組織全体のセキュリティレベル向上に寄与します。
■ IT資産管理ツール導入で実現する「管理の自動化と効率化」
IT資産管理ツールを導入することで、企業は多くのメリットを享受できます。特に、管理工数の削減、経営判断の迅速化、そして全資産の「見える化」によるシャドーITの発見は、現代のIT運用において大きな価値を持ちます。
以下で、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
手作業から解放される「管理工数」の大幅削減
従来のIT資産管理では、Excelでの棚卸し、インストール状況の確認、ライセンス台帳の更新など、多くの作業が手作業で行われていました。その結果、情報更新の漏れや入力ミスが発生しやすく、担当者の業務負荷が増大するだけなく、管理精度の低下にもつながっていました。
IT資産管理ツールを導入することで、以下のようなプロセスの自動化が可能になります。
端末情報・ソフト情報の自動収集
ライセンス利用状況の自動更新
更新や異常検知の自動アラート通知
これにより、担当者は煩雑な入力作業から解放され、戦略的なIT運用やセキュリティ施策の検討に時間を充てることができます。また、人為的な入力漏れを防ぎ、データの正確性向上にも寄与します。
リアルタイムな状況把握による経営判断の迅速化
IT資産管理ツールを活用すると、端末状況やソフト利用状況、セキュリティ状態などがリアルタイムで可視化されます。従来のように月次や四半期ごとの棚卸しを待つ必要がなく、常に最新のデータに基づいた判断を行える点が大きなメリットです。特に、コスト削減やセキュリティ対策、IT投資の最適化といった経営判断を迅速に行える点は、企業にとって大きな価値になります。また、突発的なトラブルや監査対応にも柔軟に対応できるため、運用面でのリスク軽減にもつながります。
シャドーITの発見と全資産の「見える化」
従業員が個人的に導入したアプリケーションや、許可されていないクラウドサービス利用を指すシャドーITは、情報漏洩や不正アクセスのリスクにつながります。特にテレワーク環境では、利用実態の把握が難しくなるため、発見が遅れるケースも少なくありません。
IT資産管理ツールにより、端末やネットワーク上で使用されているソフト・サービスを自動検知し、非承認ツールの利用を早期発見できます。また、クラウドサービスのアカウント発行状況が把握できるため、退職者アカウントの残存や、不要サービスの放置といった問題も防止できます。
結果として、企業内に存在するすべてのIT資産を可視化し、情報統制とセキュリティ強化を同時に実現します。
■ IT資産管理のスタートに最適な『Eye "247" Work Smart Cloud』
IT資産管理に必要な基本機能に加え、『Eye "247" Work Smart Cloud』は、通常のIT資産管理にはない、業務可視化・生産性分析・勤怠乖離チェックといった“働き方全体の可視化”にも対応しています。テレワーク対応のしやすさ、直感的な操作性、強力なセキュリティ機能などが高く評価されており、IT管理だけでなく労務リスクの早期把握や業務改善にも大きく寄与します。
さらに、導入から運用まで手厚いサポートが受けられるため、初めてIT資産管理に取り組む企業でも安心して利用できる点が大きな魅力です。
利用状況の可視化により、コストの最適化が可能
『Eye "247" Work Smart Cloud』では、PC操作ログやアプリ利用ログを活用してクラウドサービスの利用状況を可視化できます。これにより、利用されていないクラウドサービスを早期に発見して無駄な契約を削減できるほか、活用されていないソフトウェアや稼働していない端末も把握し、不要なライセンス費用や遊休資産の削減につながります。
また、最新の利用状況をもとにIT投資の判断精度が高まり、全体のコスト最適化を強力に支援します。
テレワーク環境に対応!労務管理を支援
テレワークが普及する中、勤務実態を正確に把握することは大きな課題となっています。『Eye "247" Work Smart Cloud』は、PC操作ログ・アプリ利用履歴・稼働時間を自動で記録し、勤怠データと照合することで、「勤怠乖離」の兆候をいち早く把握できます。これにより、長時間労働の早期発見や不正勤務の防止につながり、労務コンプライアンスの強化を実現します。
さらに、労務リスクの低減や働き方改革の推進も強力にサポートします。テレワーク環境でも、健全な労働管理と生産性向上を両立できる点は大きな特長です。
専任者でなくても運用できる分かりやすいUI
『Eye "247" Work Smart Cloud』は、専門知識がなくても迷わず操作できるシンプルなUI設計が特長です。従来のIT資産管理は、複雑な設定や専門用語が多く、どうしても“専任者にしか扱えない”属人化が発生しがちでした。しかし、『Eye "247" Work Smart Cloud』は画面構成が分かりやすく、初めて担当する人でも短時間で基本操作を習得できます。また、サポート体制も充実しており、運用の不安を解消し、IT資産管理に慣れていない企業や、小規模な情シス体制でも安心して利用できる点が大きなメリットです。
安心のセキュリティ環境を提供
『Eye "247" Work Smart Cloud』は、サイバーセキュリティカンパニーである株式会社フーバーブレインが提供する高品質なソリューションです。クラウドサービスとして定期的にアップデートされるため、常に最新のセキュリティ基盤で運用でき、企業の重要なIT資産を確実に保護します。
20年以上の実績と強固なセキュリティ体制は、多くの企業から信頼されている理由の一つです。
\『Eye "247" Work Smart Cloud』は業務の効率化支援・情報漏洩対策も充実!/
■まとめ:IT資産管理を効率化し、ビジネスを加速させる次の一手
IT資産管理は、単なる台帳管理にとどまらず、経営戦略・セキュリティ対策・コスト最適化など、幅広い役割を担う重要な業務へと進化しています。IT資産管理ツールを活用することで、全資産の「見える化」が進み、効率的かつ正確な運用が可能になります。今後もクラウドやSaaSの普及が進む中、IT資産管理の重要性はさらに高まるでしょう。
『Eye "247" Work Smart Cloud』は、IT資産管理に必要な機能をバランスよく搭載し、専任者でなくても扱いやすいUI設計になっています。コストパフォーマンスに優れ、IT資産管理の“最初の一歩”に最適なツールです。
まずはIT資産管理ツールを導入し、企業の成長に欠かせない“安全かつ効率的なIT運用”を、次のステージへ進めていきましょう。
この記事のポイント
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