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【徹底解説】ログ可視化とは?ログ可視化ツールの導入メリットと選び方

  • FuvaBrain
  • 5月7日
  • 読了時間: 10分

【徹底解説】ログ可視化とは?ログ可視化ツールの導入メリットと選び方

企業のIT環境が複雑化し、セキュリティリスクや業務の透明性が求められる中で「ログ可視化」の重要性が高まっています。サーバーや端末、ネットワークなどから発生する多種多様なログを可視化することで、セキュリティの強化やトラブルの早期解決、業務改善に役立てることが可能です。


この記事では、ログ可視化の基本から、導入による具体的なメリット、さらに選び方や活用事例までを網羅的に解説します。

■ログ可視化とは何か?

ログ可視化とは、企業内のさまざまなシステムやデバイスから収集される操作履歴(ログ)を視覚的に整理し、わかりやすく表示することを指します。サーバー、PC、ネットワーク機器、クラウドサービスなどから出力されるログデータをグラフやチャート、ダッシュボード形式で表示することで、社員の行動やシステムの状態を直感的に把握できるようになります。


ログはもともとテキストベースで膨大かつ難解なデータですが、可視化ツールを使えば「誰が、いつ、どこで、何をしたか」が一目でわかるようになり、専門知識がなくても、業務の実態や不正リスク、トラブルの兆候をすばやく理解することが可能になります。単なる「監視」ではなく、業務改善やセキュリティ対策の意思決定を支援するための重要な情報基盤として、多くの企業に導入が進められています。



■ログ可視化が注目される背景

サイバー攻撃が年々巧妙化・高度化しており、従来の防御型セキュリティ対策だけでは不十分とされています。特に標的型攻撃や内部不正のリスクが高まる中、企業は自社のIT環境をリアルタイムで把握し、異常の兆候を素早く検知する体制づくりが求められています。

また、テレワークハイブリッドワークの普及によって、社外からのアクセスやクラウドサービスの利用が増加し、社員の業務状況やアクセス履歴の可視化が以前にも増して重要になっています。これらの背景により、ログを単に蓄積するだけでなく、分析・可視化して即時に活用できる「ログ可視化」へのニーズが急速に高まっているのです。

その他には、内部統制やコンプライアンス強化の流れも、ログ可視化を後押ししています。万が一不正や事故が起きた場合でも、過去の操作記録を迅速に追跡できる体制は、企業の信頼性を守るうえで非常に重要です。



■ログ可視化ツールの主な機能とは

ログ可視化ツールには、企業のIT環境をより深く理解し、管理・改善を図るためのさまざまな機能が搭載されています。以下に主な機能を具体的にご紹介します。


  • ダッシュボード表示:重要な指標やアラート状況を一画面に集約。

  • 検索・フィルタ機能:大量のログから特定の情報を絞り込み。

  • アラート通知:異常値や不審な操作をリアルタイムに検知・通知。

  • レポート出力:定期的な報告や監査用にデータを自動出力。

  • アクセスログの時系列表示:操作の流れや傾向を可視化。


これらの機能により、現場担当者だけでなく、経営層もITの状況を理解しやすくなります。



■ログ可視化ツールの導入メリット

ログ可視化ツールを導入することで得られるメリットは多岐にわたります。以下では、実務の現場に即した具体的な観点から、その利点を解説します。


1. セキュリティ強化につながる

不審なログインやファイルアクセスといった内部不正の兆候を早期に把握し、被害を未然に防ぐことが可能です。たとえば、社員の退職直前に大量のデータが外部に送信されるような挙動をリアルタイムで検知できますし、深夜に通常業務とは異なるファイルアクセスが行われていた場合、ログをもとに詳細調査が可能です。また、アラート機能を活用すれば、担当者がすぐに調査・対応に移ることができるため、リスク管理体制の強化につながります。


2. IT資産の管理・最適化

どの端末で、どのアプリケーションがどの程度利用されているかを可視化できるため、不要なソフトの削除やライセンスの再配分が容易になります。たとえば、利用頻度の低い有料ソフトを確認してコスト削減やコスト最適化につなげたり、未許可アプリのインストールを検出してITガバナンスを強化したりといった管理施策が可能です。


3. トラブルの原因追跡と対応スピードの向上

システム障害や情報漏洩などが発生した際に、操作履歴や通信ログをすぐにさかのぼって分析できるため、原因特定が迅速になり、復旧対応が格段にスピードアップします。たとえば、ファイル削除のタイミングやアクセス権変更の履歴を確認することで、人的ミスか悪意によるものかを判断できます。また、これらの情報は、障害報告書作成の効率化にも貢献します。


4. 業務改善・働き方改革の支援

社員がどのような業務にどの程度の時間をかけているのかを把握することで、業務の属人化や過重労働の解消に役立ちます。ヒートマップ表示や稼働時間レポートなどの機能を活用することで、組織全体の働き方を見直すきっかけを提供します。特にテレワーク下での業務実態の把握に強力な効果を発揮し、働き方改革やハイブリッドワーク推進にも効果的です。



■ログ可視化ツールの種類と選び方

ログ可視化ツールには、SIEM(Security Information and Event Management)系、IT資産管理系、業務分析系などさまざまなタイプがあります。選定時には以下のポイントを重視しましょう。

  • 目的に合ったログ種類に対応しているか

  • リアルタイム分析とアラート通知が可能か

  • 操作のしやすさ・UIの分かりやすさ

  • 導入・運用コストが予算に合うか


自社のセキュリティ体制や業務内容に応じて、最適なツールを見極めることが重要です。



■ログ可視化ツール導入時の注意点

ログ可視化ツール導入時の注意点

ログ可視化ツールを導入する際に注意する点は主に以下の3つです。

  • ログ収集範囲の設計

  • 社員への周知とプライバシー配慮

  • ツールだけに依存しない体制

上記の注意点について詳しく確認していきます。


ログ収集範囲の設計

すべてのログを収集すると、情報量が膨大になり分析が困難になるだけでなく、ストレージコストも増大します。そのため、自社にとって「何を可視化したいのか」「どの業務や部門が対象か」を明確にした上で、必要最小限のログを選定することが重要です。例えば、営業部門ではWebアクセスやUSB利用履歴、開発部門ではソースコード管理やファイル操作のログを重視するなど、業務ごとの最適なログ設計が求められます。


社員への周知とプライバシー配慮

ログ収集・監視に対して、社員が「信頼されていない」と感じてしまうと、生産性やモチベーションの低下につながる可能性があります。導入前には「目的は業務改善とセキュリティ強化にある」ことを丁寧に説明し、収集対象や閲覧権限の範囲も明確にすることが重要です。個人のプライバシーを不必要に侵害しない設計と、社内ガイドラインの整備も併せて行いましょう。


ツールだけに依存しない体制

ログ可視化ツールは、あくまで「可視化と検知の補助ツール」に過ぎません。実際に発見された課題を業務フローや人事制度、IT運用ルールの改善につなげられなければ、真の効果は得られません。たとえば、残業が多い部門のヒートマップ結果を元に業務分担を見直したり、不正な操作が頻出する端末に対してセキュリティ強化策を講じたりといった、人と仕組みの両面での改善サイクルが求められます。



■おすすめのログ可視化ツール『Eye“247” Work Smart Cloud』

Eye“247” Work Smart Cloud』は、業務の可視化とセキュリティ強化を両立する国産のログ可視化ツールとして注目されています。主に中堅・中小企業を中心に幅広く導入されており、IT資産管理、業務分析、内部不正対策のすべてを一元管理できる点が特長です。 クラウド型で運用負担が少なく、テレワーク環境にも柔軟に対応できるため、これから本格的にログ可視化を進めたい企業にとって、実用性の高い選択肢のひとつです。


PC操作ログやアプリ利用履歴、ファイル操作、Webアクセス利用履歴などを自動で収集・可視化します。業務時間内の作業実態を把握するだけでなく、不審な動き(例:業務外アプリの常時利用や、操作の停止など)を早期に発見でき、労務管理や生産性分析にも有効です。 また、業務状況のヒートマップ表示や、個人別・部署別の稼働レポート機能を搭載しています。これにより、業務の偏りや非効率なプロセスを視覚的に把握でき、働き方改革や生産性向上にも活用されています。


USBメモリや外付けHDDといった外部記憶媒体の接続・取り外し、データのコピー履歴などを記録・可視化します。特に内部不正による情報持ち出しの抑止・追跡に役立ちます。たとえば、退職予定社員によるファイル持ち出しを検知し、事前に対応することが可能です。

また、USBデバイスへファイルコピーされたことを検知した場合に、アラート通知メールを管理者に送信するUSB操作アラートも搭載しています。


社内ネットワークや社外環境での無線LAN接続状況をログとして収集し、可視化します。

許可されていないネットワークへの接続や、不審な通信がないかを監視し、セキュリティリスクを低減。テレワーク中のアクセス可視化にも有効です。


Webアクセスログ、印刷ログ、アプリケーション使用状況、ファイル操作履歴、クリップボード操作、アラート通知送信ログ、位置情報ログなど、多様なログを網羅的に可視化できます。また、『Eye“247” Work Smart Cloud』からダウンロードされたCSVデータの履歴をログとして残す機能も実装しており、誰が、どのデータを、いつダウンロードしたか確認できます。

これらの機能により、社員の行動を多角的に分析でき、情報漏洩やコンプライアンス違反の兆候を早期に察知できます。



■ログ可視化ツール『Eye“247” Work Smart Cloud』の導入事例

ログ可視化ツールを導入することで、どのようなことが出来るようになるのか、何が改善できるのかを紹介するために、『Eye“247” Work Smart Cloud』の導入事例の一部をご紹介します。


テレワークでも、ログ活用で労働生産性を数値的に把握し、業務効率UP



導入前:コロナの影響でテレワークにしたが、業務状況や労務管理に不安を感じるようになりました。

導入後:「PC操作ログ」から、社員がどういった業務をどれくらいの時間をかけて作業しているかを数値的に把握できるようになった結果、今までより正確で客観的な評価ができるようになりました。社員がオフィスにいない状況下でも安心して業務を任せられるようにも変化しました。


PCログの取得で、セキュリティ対策と生産性の向上



導入前:セキュリティ面で何かあった時の対応や情報漏洩対策ができておらず、自己申告の勤怠管理になっていました。

導入後:PC操作のログ取得で何かあった時の調査が可能になりました。また、USBの利用制限やホワイトリスト登録を活用することで情報漏洩対策の強化もできるようになりました。そのほか、勤怠データとPCのログを比較することで、申告された時間と実際の時間のずれを確認できるようになり、該当社員への声かけを行うことで生産性を上げることにつながりました。




テレワーク業務を可視化し、生産性向上を実現する

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■まとめ:ログ可視化でセキュリティと業務効率を両立させよう

ログ可視化は、セキュリティ対策だけでなく、業務効率化やリスクマネジメントの強化にもつながる施策です。導入には一定の設計と準備が必要ですが、適切なツールを選定し、運用と分析を組み合わせることで、企業全体の「可視化」と「改善」が実現できます。

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